フランク・マサオ・オカムラ

1911年5月5日、広島で生まれたフランク・マサオ・オカムラは、13歳の時、職を求めてカリフォルニアに渡った父のもとに移り住んだ。高校に通いながら英国人家庭で暮らし、結婚のために一時帰国。その後、妻の夫婦でアメリカに戻り、ロサンゼルスで小さな園芸業を始めた。オカムラは1942年、妻と2人の幼い娘がカリフォルニアの砂漠にあるマンザナー強制収容所に送られ、事業を失った。一家はそこで終戦まで3年8ヶ月間暮らした。

オカムラは1947年から1981年までブルックリン植物園でヒル・アンド・ポンド日本庭園を担当する庭師として、また、盆栽の専門家として、同植物園の大規模かつ重要な盆栽コレクションの世話を担当した。また、同植物園の盆栽教室の講師を務め、全国各地で講演を行い、何千人もの生徒たちに盆栽の技術を指導した。また、世界大百科事典や日本の講談社から出版されている英語版百科事典『Encyclopedia of Japan』にも盆栽に関する記事を寄稿している。

アッパー・ウエスト・サイドに所有するブラウンストーンに住んでいたオカムラ一家は、日本からの訪問者に部屋を貸していた。その借主のひとりが、禅宗を西洋に広めた学者で作家の鈴木大拙博士だった。彼はそこに4年間住んだ。

Subject:
Frank Masao Okamura
Year:
1911-2006
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忘れ得ぬニューヨーク物語: 1940 年代の日本人と日系アメリカ人 (2025年3月公開予定)
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