はじめに

クエーカーとして広く知られる宗教団体「キリスト友会(Religious Society of Friends)」は、米国の歴史に大きな影響を与えたことで広く知られています。ウィリアム・ペンのような建国者から、ハーバート・フーバー大統領、ルクレシア・モットやアリス・ポールのような女性の権利の主導者、そしてジェームズ・ディーンのような有名な俳優にいたるまで、クエーカーによる貢献のレガシーは、米国民の生活や文化的景観に刻まれているのです。

 

驚くことに、クエーカー教徒のレガシーは、米国内のみならず、クエーカー運動が始まった西ヨーロッパや世界各地に残っており、日本も例外ではありません。

クエーカーと日本とのつながりは、1世紀半以上前に遡ります。宣教師、留学生、慈善家、政府関係者、学者などを通じて、双方の関係は個人の人生にとどまらず、社会の主要な分野にも影響を与えました。おそらく、その中でも教育分野において最も深い繋がりがありました。

また、太平洋を越えて関係を築く中、ニューヨークはネットワークの構築と協力を結びつける上で重要な場所となりました。ニューヨークと繋がりがあり、またクエーカー又はクエーカー・コミュニティーと関連のある多くの教育者、学生、篤志家たちは、20世紀における日本の教育の発展、特に女性の教育機会の拡大において大いに貢献しました。

この作業に携わった人々は、何十年も耐え忍び、何度も挫折を味わいましたが、その努力は徐々に実を結びました。本展示では、彼らのストーリーの一部を紹介します。

1947年訪日教育使節団のメンバー